中小企業DXできたらな計画

SCM 〜アルファベット3文字語解説〜

アルファベット3文字語って世の中にすごく多いですよね。
CRM, LTV, KPI, KGI......
十分な知識がないと、一つの記事を読むのに、いちいち調べないと読めません
しかし、調べてみると、アルファベット3文字語を新たなアルファベット3文字語で解説されており、どんどん深みにハマるケースもあります。
このアルファベット3文字語のことを個人的には「意識高い系語」=イタ語と呼ぶことにしています。

https://matsublog2021.hatenablog.com/entry/2021/07/08/221202

以前、このブログ内でCRMとLTVについて、
クリームパンを例に説明してみました
今回も出来るだけわかりやすい形で難しい用語の説明をしてみます!

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SCMとは?

supply
chain
management

の略で、日本語に訳すとしたら、
「流通管理」
って感じでしょう。
要は、商品の入出庫管理です。
特に入庫について、そのタイミングや量を適切にして、無駄な在庫を持たない、廃棄を少なくするなどコストを抑えることがSCMシステムを導入する目的です。

仕入れの管理

MD(マーチャンダイズ)計画とか生産管理、動態管理とか呼ばれてる仕組みがこれに含まれます。
難しい言葉が並んで、頭ボンってなりそうですが、一つずつ、パン屋さんで例えていきたいと思います!

MD計画

お客様のニーズや消費動向を予測して、必要な商品を必要な数だけ用意しておきましょう!っていうものです。
あるパン屋さんは高校と最寄駅の間にあるので、朝の登校時間に昼食を買って行ったり、夕方に寄り道して帰る学生の需要が高いです。
なので、その時間には焼きたてパンを多く並べて、足りずに機会損失!なんてことがないように注意しなければいけません。
逆に、昼間は比較的お客様は少ないので、パンをいっぱい焼いても夕方まで残ってしまう可能性があります。そうなると夕方の掻き入れ時に新しく焼くパンの数が減るので、焼きたてパンで学生を誘惑する作戦に影響が出ます。

この例えは1日単位ですが、実際には月とか年とか長いスパンで計画します。
春秋はピクニック需要があるからサンドウィッチ用の食パンは多めに作ろうとか、高校の夏休みの間は需要が落ちるので小麦粉の仕入れを控えようとか、そんな感じです。

生産管理

生産管理とは、簡単に言うと、
モノの流れの管理

あるいは、

情報の流れの管理

です。

在庫が今何個あって、それが何時には何個出ていくことになってて、何時には何個出来上がってくるのかを管理します。

パン屋さんでいうと、以下のようになります。

クリームパンが今は5個あります。
しかし、提携している移動販売のパン屋さんが30分後には10個取りに来ます。
それに気付いて急いで焼き始めますが、クリームパンを作るのには1時間かかります。

この杜撰な管理では、機会損失が起きてしまいます。
そこで、生産管理です!

何時にはクリームパンが10個出る、という情報をもとに、在庫を調整すべく、何時に焼き始めるか、何個焼くか、その予定を管理しておきます。
在庫が無くならないように、
または過剰在庫にならないように、
納期や在庫、その製造工程を管理しましょう!
というイメージのものです。

動態管理

こちらは物流の管理です。
パン屋さんだと小麦粉やパックのジュースを仕入れていると思いますが、GPSなどを利用して、リアルタイムで今どこに運転手はいるのか、その状況を確認します。
生産管理に繋がりますが、いつまでに仕入れて在庫に出来るか、も機会損失を防ぐための大切な情報なので、こちらもきっちり管理しましょう!ということです。

POS管理

アルファベット3文字語を説明していると、違うアルファベット3文字語が出てくる、というのはもはやアルファベット3文字語あるあるですね。

これは
POINT
Of
SALES
の略で、日本語にするなら
「販売時点管理」です。

何が、
いつ、
どこで、
何円で、

売れたのかを管理します。
主にレジに含まれる仕組みで、
バーコードを読んだ時点で上記情報を保存します。
そうすることで、5時にアンパンが平均10個くらい売れているとか、傾向を出すことが出来たり、リアルタイムで在庫を更新できるので、生産管理と連携して、機会損失や過剰在庫のリスク軽減に役立ちます。

まとめ

SCMとは、入出庫をシステム的に管理することで、仕入や製造と出荷のバランスを最適化するためのシステムです。
機会損失はお客様にも迷惑が掛かるケースもあるので、風評被害で案件を一つ失うだけのものでない可能性があります。
自社のためにも、お客様のためにも、適切な管理を心掛けましょう!