CRM 〜アルファベット3文字語解説1〜
アルファベット3文字語の海で溺れそう
この頃、ふと思うこと
いろんな本や記事を読んでいると、
アルファベット3文字語によく出くわす
KPI, KGI, CRM, SCM, CMS, API・・・
覚えられない
そもそも「アルファベット3文字語」っていうのも長い
ギャル語と性質は似てるので、
意識高い系がよく使う言葉
=「意識高い系語」
略して、イタ語と個人的には呼ぶことにします。笑
社内でもたまに、
それっぽい人がそれっぽくイタ語を使うのですが、
「それ違うんじゃない?」
って思うこともしばしば。
何か定義とかしっかり定まる前に、
言葉のキャッチー感から速く広まってしまい、
本来の意味が曖昧になっているのでは?
と思うので、自分なりに各イタ語の定義を記してみたく、筆をとった次第です。笑
CRM
customer
relationship
management
の略で、
日本語にするなら
顧客管理
とか
顧客情報管理
にあたります。
具体的には、既に自社または店舗のお客様について、過去の購入情報や来店履歴などを管理して、そこから各お客様の満足度をあげる工夫を施して、リピーターにしよう、という手法です。
パン屋さんで例えてみた
とあるパン屋さんがあります
Aさんは毎週金曜日に土曜の朝食用にクリームパンを2つ買う習慣があります
2つ買うのはAさんはクリームパンの大きさに満足していないからです。
しかし、正直言うと、2つでは多すぎて、
このパン屋のクリームパンの味は好きなのですが、
他のパン屋さんにもいいものがないか、探すようになり、毎週金曜日来ていたAさんは、隔週くらいのペースでの来店になりました
パン屋さんはAさんの来店頻度が落ちたことに気づいて不安を覚えました。
このままではAさんは別のパン屋に取られてしまうかもしれません。
パン屋さんは過去にAさんと話した内容をメモしていたことを思い出します。
一度だけ、Aさんは
「1個じゃ足りないのよねー」
って言っていた記録が見つかりました。
そこでパン屋さんは毎週金曜日はクリームパン祭!と謳い、通常の1.5倍サイズのクリームパンを販売することにしました。
ある日、2週間ぶりにAさんがパン屋さんに来ると、求めていたサイズのクリームパンがあるじゃありませんか!
Aさんはもう、浮気しません。
また毎週金曜日、
クリームパンを買いに、
Aさんは笑顔でパン屋さんを訪れるのです。
めでたしめでたし
システムのこととは限らない
CRMというとクラウド上で顧客情報を管理するシステムのことを指してると思われがちですが、本来はその手法を指すもので、システムのことを指す場合は「CRMシステム」というのが多分正式?
ただ、システムが出回ってから有名になったから、
実質的に
CRM=CRMシステム
と認識されているだけです。
パン屋さんの例では、パン屋さんは気になった会話をメモしていただけで、システムは使っていませんが、このメモをとることをCRMと言うわけです。
これがCRMシステムだと、
パン屋さんは来店ログから、
来店頻度が落ちた人を条件抽出
するとAさんがリストアップされたので、
Aさんの購入履歴や対応履歴を確認
するとクリームパンの大きさについてのコメントが残っていたので、
それをもとにキャンペーンメールをAさんに展開
みたいなことです。
LTVの向上
クリームパンの話は、
「サイズ大きくしたので利益が減って損ではないか」
という見方もできます。
しかし、目先の利益は確かに減りますが、
長く店を続ける上では、
リピーターが定期的に落とす利益の方が遥かに価値が大きいのです
例えば、Adobeがいい例です。
Adobeはそもそもは買いきりのソフト販売でしたが、2007年くらいからサブスクリプションにビジネスモデルを切り替えてます。
高いイニシャルコストより、安いイニシャルコストの方がユーザーのハードルは低く、導入してから長く使ってもらえる、ということです。
今ではAdobeの売上構成の90%以上がサブスクリプションの売上です。
目先は損してるように見えますが、
長い目で見ると、ユーザーは満足しているので離脱せず使い続け、安定した収入が手に入るので、新規獲得に注力できるようになるわけです。
これをLTVの向上と言います。
新しくイタ語が出てきました。
LIFE
TIME
VALUE
日本語にすると、顧客生涯価値といいます。
1回の買い物での利益ではなく、
長いスパンで、
文字通り最初から最後までの累計で利益をみるということです。
まとめ
つまり、CRMとはお客様の情報を大事にすることでお客様を大事にする手法のこと!
目的はお客様にリピーターになってもらい、LTVを向上させること!